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清水潔 「殺人犯はそこにいる」

 

 去年のこと、東北地方の某書店で「文庫X」と銘打たれ、著者や書名がわからないようにカバーをかけられた覆面本が売り出され、全国的な話題となり、実際にかなり売れるという現象がありました。
その本の正体がこれです。
これを読んだ書店主の方が、一人でも多くの人に読んでもらいたいと思い、先入観を持たれないように覆面をかけ、その代わりそのカバーに、読んでもらいたいという自分の思いをびっしりと書き込んだのだそうです。

 

 「一人でも多くの人に読んでもらいたい」
確かにそうでした。
こんなことが現代の日本で実際に起こっていたのかと慄然とせざるを得ません。
こんな許されざる事態がこの国の司法で行われていたということを、一人でも多くの人に知ってもらうべきだ。この本を読んだ人なら、必ずやそう思うことでしょう。

 

 ノンフィクションとして取り上げられるのは、幼女ばかりが狙われた連続殺人事件であり、またその犯人に仕立て上げられ無実の罪を被るところだった一人の男性の半生です。

冤罪事件の罪深いところは、
・無実の罪で囚われた者の人生を破壊する
・その家族の生活を破壊する
・(それが殺人事件等であれば)被害者及びその遺族の無念が結果的に晴らされない  
そして、
・真の殺人犯が、野放しになる

 

 ニュース等で「被害女性の衣類に付着していた体液と容疑者の頭髪から検出されたDNAが一致した」などと聞いたら、我々はもう無条件に「あぁ、こいつが犯人なんだな」と思い込んでしまいます。
でもその鑑定が、検察側のある意図によって恣意的にコントロールされていたとしたら…

数年前に、いわゆる足利事件で冤罪が確定して無罪釈放された菅谷さんの件がそれでした。
組織を守るためなら、その中の自分たちの地位を守るためなら、警察や検察というお役所は、上記の罪深さなど一顧だにしないようです。
こんなことでは、我々だって、いつ変態ロリコン幼女殺害犯に仕立て上げられるかわかりません。
逆に、我々の子供が、孫が、いつ殺人犯の毒牙にかかってしまうかもしれない。
なにしろ、彼らが野放しにした殺人犯が、善良な市民のような顔をしてすぐそばにいるのかもしれないのだから。

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